建設現場の職長の役割と責任を理解する 2
建設現場の職長の役割と責任を理解する 2
職長の責任とは?
職長の責任は、以下のようにまとめることができます。
- 作業員の安全を確保するために、安全衛生法やその他の関連法令を遵守する
- 作業員に対して、安全衛生教育や安全会議などを実施する
- 作業員に対して、危険予知訓練やヒヤリハット報告などを促す
- 作業員に対して、作業用具や保護具の使用や点検を指導する
- 作業員に対して、不安全行動や不適切な作業方法を是正する
- 作業員に対して、事故や異常が発生した場合の対応方法を教える
- 作業員の作業成果や品質を確認し、必要に応じて改善策を提案する
- 作業員の労働条件や待遇に関する問題や要望を聞き、適切に対応する
- 作業員の体調やメンタルの変化に気づき、適切に対応する
- 作業員の人間関係やコミュニケーションを円滑にする
職長は、作業員の上司として、作業員の安全や健康、満足度などに責任を持ちます。そのため、職長には、作業員の信頼や尊敬を得るための人間力やコミュニケーション力が求められます。
職長になるには?
職長になるには、職長教育を受けて修了証を取得する必要があります。職長教育とは、安全衛生法に基づいて実施される教育で、職長の役割や職務に必要な知識や技能を身に付けることを目的としています。職長教育の内容や受講時間は、以下のようになっています。
- 職長の役割と職務(2時間)
- 安全衛生管理(4時間)
- 作業手順の定め方と改善方法(2時間)
- 作業者の配置と教育指導(2時間)
- 危険性及び有害性の評価と対策(2時間)
職長教育は、一般財団法人中小建設業特別教育協会やその他の教育機関が実施しています。職長教育を受けるには、事前に申し込みをする必要があります。職長教育の受講料は、教育機関によって異なりますが、一般的には1万円程度です。職長教育を修了すると、修了証が交付されます。修了証は、職長になるための必要書類の一つです。
職長と安全衛生責任者の違いは?
職長と安全衛生責任者とは、似ているようで違う役割を持っています。職長は、現場内での作業員の指揮監督を行う人であり、安全衛生責任者は、元方事業者との連絡調整を行う人です。元方事業者とは、一つの現場で複数の請負人に仕事を発注する事業者のことで、安全衛生責任者は、その中の一つの請負人の代表者として、元方事業者の統括安全衛生責任者と連携する必要があります。安全衛生責任者の職務は、以下のようになっています。
- 統括安全衛生責任者との連絡や、連絡を受けた場合には関係者に連絡を行う
- 統括安全衛生責任者からの連絡に関する管理
- 計画書の確認や他業者との調整
- 混在作業における危険要因の有無
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